「もー…不意打ちだろ、それ…」 指の間から見えた先輩の頬はほんのり赤くて。 なぜか私にも伝染した。 だ、だって、先輩が照れるなんてレアだよ……! 「あの、ほんとですよ?先輩以外とキスなんて」 「分かった。……分かったから」 いけない! 余計なこと言っちゃったかな…… 「胡桃は無自覚で言ってんだろ?……でもこれ以上は無理」 やっぱり余計なこと言っちゃったんだ。 “無理”だなんて…… 「ごめんなさい。余計なこと…」