そんな切なそうな声で囁かれて、ドキドキするなって言う方が無理な話で。


先輩にも聞こえてしまうんじゃないかってくらい、心臓がうるさく鳴っていた。



「私だって……先輩が好きです。諦めるなんて無理です……っ」


抱き締められてて顔が見えないからか、自分でも驚く程ストレートな言葉が出てきた。


でも……言えてよかった。


先輩に自分の気持ちを伝えなきゃここまで来た意味がないもん。



「え……先輩!?」


ちょっと余韻に浸っていたら、急に身体を離された。