「え、え……っと…」 視線を不自然に泳がせてしまう。 ああーどこ見ても本ばっかり!! 「俺と一緒にいんのに……胡桃は他の男のこと考えてたんだ?」 ストレートな言葉に「へ!?」と大きな声を上げてしまった。 それは正しいような気がするけど……言っちゃいけないような。 今の先輩に余計なことは言わないようにしなくちゃ……! 「……なに黙ってんの?」 ギイッと椅子がきしむ音がやけに響いて、私の心臓が跳ねた。