机を挟んで向かい側に座っていた先輩が、私の隣へ座った。


それだけで近くなる距離にドキッと心臓が跳ねた。



「ちょっと文化祭のことを思い出してただけです!」


私はそれだけ言ってからまたシャーペンを握った。


……さて、勉強勉強!!


意気込んでノートを見ると、私の視界に入ってきたのは先輩の手。



「……っ!」


そっと手を包まれて身体がビクッと反応してしまった。



「……それで、誤魔化してるつもり?」