またコートに目をやると、一段と甲高い声援が沸き起こった。 「あっ……!」 その歓声は佐倉先輩に向けられたものだと、すぐに分かった。 だって……! 「す、スリーポイント……!」 ────シュッ 私がつぶやいた声と同時にボールは綺麗な弧を描いて……ゴールに吸い込まれた。 さらに騒がしくなる女の子達。 「うま……」 桃琴みたいに「カッコいいー!」と叫ぶことなく唖然としていた。 まるでシュートの余韻に浸るようにゆっくりと腕を下ろした先輩。 ……カッコよすぎます。