「え、あの、先輩?……え!?」 な、何で抱き締められてるの!? 大好きな先輩の腕を振り払うことなんか出来なくて、ただ先輩の腕の中に収まっている。 でも、頭の中は未だにパニックになっていて。 「……好き」 そんな言葉で、私はパニックどころか頭が真っ白になった。 先輩が私の耳元で囁いた“好き”は私と同じ……? 「胡桃が好き。すげぇ好きだよ」 ボンッ! まるで音を立てたように、私の頭はオーバーヒートしてしまった。