「1、2、3……」


聞いておきながら人数を数え始めたその人。


私が最後に11と数えられて、文化委員の人は首を傾げた。



「あれ?おかしいな……確か12人だったはずだけど…」


誰か1人揃ってないらしい。


……まあ緊張しちゃって行けなくなるのも分かるな。



「まあいいか。それじゃ最初の人準備いいですかー?」


「はーい!」と元気よく手を上げて返事をした女の子がステージへの階段を上る。


まあいいか、って!


とか内心思いつつ、自分のことで精一杯だった私はそれ以上考えなかった。