「うん、あたし見てるから。思い切り叫んじゃいなよ!」 バシッと私の肩を叩いて、にかっと笑った桃琴。 私もそれに頷くと「ありがとう」と返した。 「ふぅ……」 桃琴が観客席へ行ってしまうと、周りへ目を向けた。 ……ざっと10人くらいか。 見た限り、緊張してる人がいないから全員が彼氏彼女に向けて言うのかな? 「全員揃ってますかー?」 周りをキョロキョロと見ていたら文化委員らしい人がやってきた。