「おっはよー!」 テンションを上げて挨拶しながら教室へ足を踏み入れる。 しかし私の声はいとも簡単にかき消された。 「……すごい」 それはみんなが合唱の練習をしているからだった。 男子パートは男子全員で、女子はソプラノとアルトに分かれていて 教室は綺麗な歌声が響いていた。 「胡桃おはよ!朝礼までもう少し練習しよ!」 ソプラノパートにいた桃琴が駆け寄ってきてそう言ってくれた。 それから私やその後に来たみんなも混じって練習を続けた。