「授業中は上の空だし…」 「……はは」 私は真っ白なノートに視線を落として苦笑い。 ……こりゃー先生に怒られるな。 「何があったんだよ」 窓の方から視線を移して私を見てくる武智。 心なしかその顔が赤い。 「……何もないよ」 言わないよ。 誰に聞かれたって…… 「あたしにも話せない?」 心配そうに眉を寄せる桃琴。 気持ちは嬉しい……でも。