「ケンカなんか売ってねぇよ」 「じゃあなに!」 売られたケンカなら買う。 今なら勝てる気がするから! むっとにらんでいると、武智はなぜか窓の方を向いてわずかに口を開いた。 「……心配なんだよ」 「え?」 誰が誰を心配してるの? ってかケンカの話はどこいった? 「お前が!学校に来てからずっとこんな調子だし」 「え、あ、うん?」 確かに元気はない。 てかあるわけない。