「いやぁ~ごめんね?寝坊しちゃってさ」 あはは、と頭に手を当てて笑って見せた。 きっと先輩が起こしてくれなかったら、いつまでも寝てたよ…… 「起こすの躊躇うくらい気持ちよさそうに寝てたからな」 そんな先輩の言葉に私はピキ、と頭に手を当てたまま固まった。 どういうこと、と言いたげに眉を寄せる桃琴と、不敵に笑った渡瀬先輩。 それ、言ったら……! 「なにそれどういうこと!?胡桃!聞いてるの!?」 予想通りの反応を示した桃琴。 両肩を掴まれて揺さ振られるのは予想外だったけど。