キスはまずムリだ。 だってここ道端だし! まぁ家でもムリだけど!! 名前を呼ぶ方が出来るかな……? でも呼び捨て!? 私なんかがしていいの!? 「名前、を……」 「呼んでくれる?じゃあ、はい」 心なしか弾んだ声で先輩はそう言うと、私に耳を傾けた。 「……恭汰さん」 「ダメ」 ウソ! じゃあ頑張って…… 「きょ、恭汰くん……?」 これでどうだ!と先輩をチラッと見上げる。