「あの……っ」 「いーから。早く行かねぇと遅刻するぞ」 バッと腕時計を確認してみる。 なーんだ……まだ大丈夫じゃん! 今日はお弁当を作るために早起きしたんだから、いつもより余裕があるはずだし! 「先輩っまだ時間あり…ま……」 安心して顔を上げると、そこには先輩の姿がなく、思わず言葉に詰まってしまった。 ……あれ? もう家を出たの!?