席に着いてしばらく経ってから、親子丼と担々麺が出来上がった。 熱々の親子丼を冷まそうと、ふーと息を吹き掛けた時だった。 「きゃあぁあ──ッ!!」 「佐倉先輩ッ!」 「恭汰くーん!」 耳をつんざくような黄色い悲鳴が聞こえてきた。 「あ……」 「佐倉先輩だけぇ!?大河先輩の方がカッコいいってば!」 私が小さく声をもらして手を止めたと同時に、騒がしい女の子達をにらみつける桃琴。