その瞬間、私は佐倉先輩を突き飛ばした。 「先輩のことなんて、好きじゃありません!」 ソファーから立ち上がって、座り込んでいる佐倉先輩を見下ろして叫んだ。 “好き”なんて簡単に言うものじゃない。 私が好きだと思った先輩は、作られた先輩で。 本性は……最悪。 これからの生活、不安だけしかなかった。