てのひらを、ぎゅっと。



心優は俺を傷つけた、って
言ってるけどさ?


俺、知ってるよ?


俺に別れを告げてくれたのは、
心優の優しさだってこと。


俺が他のやつと
ちゃんと幸せになれるように、
俺の重荷にならないように。


俺のことを考えて、
自分がつらい思いをしてでも我慢して、
俺に別れを告げてくれたんだよな。


ちゃんと分かってるから。


心優の優しさ、俺はちゃんと知ってる。


心優は大袈裟だ、って
笑うかもしれないけどさ。


俺、心優以上に優しいやつに
会ったことないよ。


どんなに自分がつらい思いをしても、
苦しい思いをしても、
相手が幸せならそれでいい。


心優はそういうやつだったよな。


自分より相手。


いつもいつも他人のために
一生懸命になれる心優が、
俺は大好きだった。


心優が………本当に本当に、
大好きだったんだよ。