てのひらを、ぎゅっと。



それからの俺は無理をしてでも笑ってた。


そうでもしないと、心優のことを考えてしまって泣きそうになるから。


それだけ心優が大切だった。


大事にしていたつもりだったのに。


心優が俺のもとを去ってしまってから、
俺の心にポッカリと穴があいた。


その穴は、どれだけ笑っても、どれだけ他の人と一緒に話してても、埋まることはなくて。


俺の心を癒せるのは、心優だけなんだ。


でもそんなこと言っても心優が俺の隣に戻ってくるわけがない。


日を追うごとに俺の心は弱っていった。


そんな時だった。


可愛くて美人だと有名な新入生、女子サッカー部の希衣に告白されたのは。


『あの……私……』


放課後。


部活も終わり、少し薄暗くなったグラウンドに俺と希衣はふたりきり。


『私、光希先輩が好きです……』


頬を赤く染めながら、俺に心の内を明かしてくれた希衣。


正直、嬉しかった。


物凄く傷ついていた今の俺の心に、希衣の告白はまっすぐに響いてきて。


ありがたくて。


でも…………。