てのひらを、ぎゅっと。



そんな俺にとどめを刺すように、言葉のナイフは容赦なく俺に襲いかかる。


俺の心はズタズタに切り裂かれ、ボロボロと崩れていった。


“気持ちって、簡単に変わっちゃうもんなんだよ”

”こうちゃんのこと、本気で好きじゃなかったのかも“


………それは、この一年間の俺たちを否定するには十分な言葉だった。


目の前にいる心優は、ただ悲しそうに微笑むだけで。


その笑顔が余計に、俺の心を苦しめた。


”これから好きな人と幸せになるね“って、


“私は他の人のものになるね”って、


語ってるみたいで。


少し触れただけで壊れてしまいそうな儚げな心優の笑顔は、完全に誰かを想っている顔で。


”こうちゃん、さよなら“


そんな寂しい台詞だけを残して彼女は俺に背を向けた。


そして、長い髪を風に揺らしながら、彼女は俺から去っていった。


またひとつ、俺の目から無数の哀しみが溢れ出す。