そして、優希の後に続いてパタパタという可愛らしい足音が聞こえてくる。
俺は静かに頬を緩めた。
「おとしゃん、おかーり!」
まだ舌っ足らずで一生懸命に話しながら俺の方へ向かって走ってくる、優希以上に小さな女の子。
「希心(きこ)」
希心はまだ3歳で、大島家待望の長女。
保育園や幼稚園にはまだ通わず、奥さんが家事をしながら家で面倒を見ている。
あのー………こんなこと言うのもあれなんだけどさ?
それが………希心。
希心なんだけどさ…。
めっちゃ可愛いんだよ!
柔らかい栗色の髪に、くりくり二重の目。
“おとしゃん”って俺のこと呼ぶ声が、もうすっげー可愛いの。
希心は、大島家の天使だ。



