てのひらを、ぎゅっと。



外を見ると、あの小さいやつが紫苑のことを抱きしめていた。


大切なものを包み込むように優しく、もう離さないというように強く。


…………よかったな、紫苑。


ふたりは本当にあの日の俺たちみたいで、俺はふっと頬を緩めた。


なぁ、心優。


きっと、どこまでも続いていくんだよな。


俺たちの恋物語はさ。


俺と心優があの桜の木の下で結ばれたように。


紫苑があいつと結ばれたように。


世界が続いている限り、奇跡の物語は続いてく。