どんなに怖くても、つらくても。
逃げてるだけじゃいけない、って気づくことができた。
”関係が壊れるのが嫌だ“とか、
“フられるのが怖い”とか。
そんなのは、後からついてくる理由であって、正当な理由ではなくて。
結局、私が玲央に告白できなかった一番の原因は、自分が臆病で逃げていただけなんだ。
「世界が変わって見えたんだよ?お姉ちゃんの手紙、読んだあと。嘘じゃないよ?本当だよ?」
大袈裟とかじゃなくてね、大切なものに気づけたら、世界が違って見えちゃうの。
いつもは感謝なんかしないくせに、私を育ててくれたお父さんやお母さんに急に”ありがとう“って伝えたくなっちゃったり。
いつもはなんとも思わない通行人の人たちにだって、無意識に目がいってしまったり。
玲央を見ると、いつも以上に恋しくて愛しくなったり。



