てのひらを、ぎゅっと。



心優のお母さんと別れた後、私は一人、
校舎から少し離れた一本の木の下へ腰掛ける。


少し枯れた葉っぱの隙間から途切れ途切れに見える頭上には……雲ひとつない青空。


「………心優、会いたいな…………」


私の呟いた一言は、白い息と共に青空へ吸い込まれていった。


───カサッ………。


私は胸のポケットに手を入れ、そこから四つ折りにされたシンプルな封筒を取り出した。


封筒から出てきた手紙を開くと、そこには見慣れた丁寧な文字。


私はひとつ息を吸って、何度も何度も読んだ手紙を再び読み始めた。