てのひらを、ぎゅっと。



あの心優が亡くなった日、私は心優のお母さんから手紙を受け取った。


枕の下にあったらしい。


そして、その手紙から私は心優の願いを知った。


「心優、私たちと一緒にこの中学校を卒業したいって書いてありました。卒業証書が欲しいって」


あの手紙には………心優の偽りのない本当の想いがびっしりと綴られていた。


「そう……」


心優のお母さんは、ふっと笑みを零して空を見上げた。


陽の光に照らされるその横顔は、我が子を想うお母さんそのものだった。