「だから私、言いました。私のこと好きじゃなくていいから、って」
”とにかく光希くんのことが好きだったんですよ“
そう希衣ちゃんは小さく付け足した。
寂しそうに笑う希衣ちゃんを見て、本当に申し訳ない気持ちになった。
それと同時に、あることに気がついた。
あの日曜日。
サッカーの試合の応援に行った日のこと。
希衣ちゃんが、私を見て寂しそうに笑った理由。
それは、こうちゃんがまだ私のことが好きだったからなんだ。
絡まっていた糸が、ほどけた瞬間。
私を見つめる悲しい瞳も、時折浮かべる寂しそうな笑顔も全てがキレイに繋がった。
「私、ずっと思ってました。ここまで光希くんを夢中にさせる人って、どんな人なんだろうって」
私を見つめ、ふふっと笑った希衣ちゃん。
「羨ましかったんです。光希くんの心の中にいる、”心優“っていう女の子が」



