てのひらを、ぎゅっと。




「心優のことが好き」


………なんで?


こうちゃんからずっと聞きたかった言葉なのに。


でも………今は聞きたくなかった。


だってほら。


私の心が痛いくらいにこうちゃんを欲してるから。


せっかく離れたのに………また、私の胸に秘めた気持ちが這い上がってくる。


好きだ、好きだ、って。


こうちゃんと一緒にいたい、って。


「………ありがとね?でも、言ったでしょ?私、他に好きな人がいるの」


どこまでも意地っ張りな自分に笑える。


でも、こうでもしないと自分の気持ちを抑える術が分からないの。


”私も好き“


そうさらけ出したい気持ちを抑え込んで、こうちゃんにまた嘘をつく。


「好きな人に誤解されたくないから、
だからもうこうちゃんとは終わりだよ」

「嘘だ……」

「え?」

「それも……嘘だろ?」


嘘をついた、つもりだった。


でもこうちゃんは………私の嘘を、嘘だと見破った。


…………なんで?