「ねぇ………梨帆…?」
私はすがるような目で、ただ梨帆だけを見つめた。
「この世界にはさ、“死にたい”って思ってる人、たくさんいるよね………?」
ぼそりと嘆いた私。
梨帆は何も言わず、力強くコクンと頷いてくれた。
「だったらさ…………なんで?」
どうしてなの?ねぇ、教えてよ。
ただ横に首を振るだけの梨帆。
もう聞きたくないというように、次に出てくる言葉を必死に否定していた。
それでも私は話すことをやめない。
心とは裏腹に、私の口からは絶望の言葉しか出てこなかった。
「なんで………私なの………?」
とうとう梨帆の目からも大粒の涙が零れ落ちた。