てのひらを、ぎゅっと。



「おぉーーーーーっ!!! 」


急に周りから湧き上がった歓声。


グラウンドを見ると…………こうちゃんがボールを足ですいすいと蹴り、必死にゴールへ迫っていた。


ボールはまるで、こうちゃんの足に吸いついてるみたいで、ボールが生きてるみたいだ。


あっという間に5人を抜かし、最後のディフェンダーもかろやかなボール裁きでなんなく突破した。


あと残るは、ゴールキーパーとの1対1。


他のチームメイトも周りの観客も、相手チームの控えの人もみんな、ボールの行方を静かに見守っている。


私も思わず両手を合わせ、願った。


─────こうちゃん、頑張れ。


真っ白なゴールネットが、揺れた。


夏の日が照らすグラウンドのサッカーゴール。


そこにシュートを決めた、一人の少年。