【完】俺が消えてしまう前に



俺がそう思った時と同じくらいに、
母さんの近くにいた愛希に異変が起き始めた。



「・・・あ」


愛希が小さな声を漏らしたかと思うと、
光り輝く体がみるみるうちに消えていく。



「愛希!?」


「愛希!!!」


母さんと父さんが愛希に近づいた。
必死に愛希が消えるのを阻止しようとしている。



「・・・」


だけど愛希は何かを悟ったように桃子を見つめた。

桃子は静かに見守っている。
そして、目を閉じた。

愛希は何かを理解したようで、
俺と父さんと母さんを交互に優しく見つめた。





「ままとぱぱといっちゃん。なかなおり。あき、すっごくうれしい」


今までにない最高の笑顔。
本当に太陽のような笑顔だ。



「すこしだけげんきになれたままとぱぱをみれたし、いっちゃんにもあやまることできたし、みんななかなおりしてくれた。もうね、あきなにも不安なことないよ」




愛希のその言葉を聞いた後、
七海が愛希に近づいてきた。



「愛希ちゃん」


「・・・なっちゃん!」


「ありがとう。愛希ちゃんに会えて本当に良かった」


「うん!あきも!」


「・・・愛希ちゃん。また、会おうね?」


「うん!ぜったい!やくそく!ままとぱぱにも、いっちゃんにも、ももちゃんにも!なっちゃんにだってあいにいくよ!」