矢沢くんの瞳はゆらゆらと悲しみに揺れていて 。まっすぐあたしを見つめてる どうしてそんなに切なそうな声であたしの名前を呼ぶの? どうして―――… 考える間なく、甘い香りに包まれる どうしてあたし、矢沢くんに抱きしめられてるの? 「や、ざわくん…?」 「もう俺、限界」 「へ…?」 何かを堪えるような、低い声。