はぁ、とため息をついて頬杖をついた 「矢沢くん、取り合ってもらえないならあたし達が相手になるよー?」 「あたし達、矢沢くんのこと好きだし」 そんな女の子達の声なんてシャットアウトして。考えるのは莉子ちゃんのこと 残念なことに莉子ちゃんとは隣のクラス いつも一緒にいたくてもいられないのが現状 ―――俺は本気で莉子ちゃんが好きだ でも当の本人は少しも、いや全然俺の気持ちには気づいてくれない