「じゃあ、屋上来てもらっていい?」 ぷくっと頬を膨らますあたしに、男の子が言う 「あ、うん」 そうだ、呼ばれてたんだった なのに矢沢くんのことで頭がいっぱいになるなんて、あたし変なのかも だめだめ、今は男の子のことを考えなきゃ 首を傾げて男の子の後ろをついていく 何も言わなかった、矢沢くん 矢沢くんって不思議 まったく考えが読めないよ