ギィッ――… 屋上の扉を開けると、 春の心地よい風が俺を包んだ。 気持ちいいな。 そんなことを考えながら屋上に出ると、 置かれていたベンチに人影が見えた。 入学式なのに、人がいる? もしかしてサボりか? 近づいて顔を覗きこんだ俺は、息をのんだ。