甘いアイツのお気に入り





自分勝手な俺にいやな顔1つしないで、
高校に近いマンションを
借りてくれたおじさん。



そんなやさしい人に、
俺は会ったことがなかった。



大切にしなきゃいけないと、
悲しい思いをさせてはいけないと思った。




「行ってきます」




誰もいない部屋で、1人呟いた。
これは、自分への応援の言葉だ。