甘いアイツのお気に入り






「はな、し?」




「俺の家族の話」





翔早くんの突然の言葉に、
あたしは驚きながらも静かに頷いた。




聞かなきゃ、いけない。





なぜだかそう思ったんだ。





「俺の家族、一家心中を図ったんだ。
俺が学校に行ってる間に」




「え…?」





衝撃的な事実に、あたしは目を見開いた。