それだけ言うと、ツンとした態度で 茉莉さんは身を翻した。 綺麗な髪が宙を舞う。 そんな仕草に不覚にも見とれてしまった。 今起きた出来事に、 ついて行けなかったあたし。 茉莉さんが翔早くんを苦しめてた、ってこと? ―――わからない。 「……い、いったいなんだったの?」 でも、あたしにもわかった。 これで終わったんだ、きっと。