甘いアイツのお気に入り





「……あの、矢沢、くん?」



「ボタン…くそ、あいつ…っ」




矢沢くんの顔を覗くと、顔を歪めて唇を噛み締めていた



え、なんで?なんでそんな顔をするの?



悔しそうな声に慌てて反論する




「あたし何もされてないから大丈夫だよ…?だから……」



そんな顔しないでよ……




「俺が大丈夫じゃねぇんだよ!」



「……矢沢くん!?」




ちょっと強引に腕を引かれて、気づいたら甘い香りに包まれていた。そしてすぐに抱きしめられてるんだってわかった