甘いアイツのお気に入り





矢沢くん、何でこんなこと……



っていうか『二度と莉子ちゃんに近づくな』って言った!?




冷静になってみれば信じられない



助けてくれたんだ、あたしのこと




「莉子ちゃん、大丈夫?」




いつものように優しい口調に戻った矢沢くんが、あたしの所に来た



背が高い矢沢くんは、見上げなきゃいけなくなる



「う、うん…。あの、ありがとう」




「どーいたしまして」




とにかくお礼を、と思ったあたし


あれ…?