「あーあ~。俺のハンバーグ、なかなか食えねーなぁ…」
くつくつと笑う、真ちゃん。
哲は、怒るでも笑うでもなく、ふと顔を上げると。
違うだろ、と。
「俺のを、真也に分けてやるだけだ。蜜の好意じゃなく、俺の好意」
「ええっ」
びっくりした。
ほんとにびっくりした。
私が真ちゃんに作っていたものは、“哲の好意”で供されていたんだ!?
「はいはい。…っとに手の掛かる奴らだなあ…」
真ちゃんは、いつものように楽しそうに笑うと、もっと早くにそうやって素直になりゃ良かったのにな、って。
ああ阿呆らしい、損した損した、って。
哲に抱き締められたまま、顔を向けた私に、ニヤリと笑うと、見た目はアレだけど、悪いもんじゃないぜ?、と。
「俺のの方が凶悪だったのになあ」
そんな訳の分からない事を呟くと、殴られないみたいだし、また来週来るから、と言い残して。
さっさとドアを、出て行った。

