「…………し…真ちゃん」
「ん~?」
「…哲の着信…が」
一時間前までの間に、履歴に乗り切らないほどの、着信。
ついこの前にも、みた気はするけど………。
怖いような、安心したような。
とにかく、怒られるにしても嬉しかった事に、私は均衡を崩しそうに、なった。
「そりゃそうだろ」
蜜が俺に攫われたんだぜ?
見てみな、俺に掛けてきた数の方が多いから。
あっさりと、今頃哲、気ぃ狂いそうになってんじゃね?
と、笑う真ちゃんは、花壇の縁に腰掛けると、隣に座れと、私を手招いた。
「…哲、私をあげちゃったワケじゃ、ないの?」
「なんでそう思った?」
おとなしく隣に座って、イルミネーションのトンネルを眺めた。
仲良さげに、アーチをくぐり抜けたカップルは、楽しそうな、笑顔。
だって、だってね。
真ちゃんと2人になっちゃいけないって…哲が言ったのに。
真ちゃんは、ひとりで私の部屋に、来たから。

