朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~



哲は、何してるかな…。
怒らせちゃった、な…。

私、真ちゃんに…あげられちゃったのかぁ…。


真ちゃんは、貰っていく、って言っていた。

それって、私の事だよね。


哲、私要らなかったんだなぁ。



シートベルトの中で体をよじり、運転席に背を向けた。


だいぶ、マズい。
泣きやめる気がしない。

涙は止まっても、すぐに苦しくなる。


いっそ、気が済むまで泣いてやろうか。


どうせ、泣いちゃったんだし。
責めるべき相手もいないし。



「俺の行きたいとこ、行っていい?」

「………どこでもいいよ」


でも、靴買ってね。



「ラブホとかなら靴いらなくね?」

「…靴要る」


やだよ。
何で今、そんな冗談言うの。



「また抱っこしてってあげるのにぃ」


「…靴!買ってね!」


私は真ちゃんに背を向けたまま 、ぐすぐすと。

タオルも買って、と、片手で渡されたティッシュの箱を、抱え込んだ。