朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~



「な…んで」


だらだらと冷や汗のような。
血の気の引くような。

そんな緊張。


哲は、相変わらず、今にも舌打ちしそうな、不機嫌そうな顔で。

黙って私を、見る。



「なんで、怒って、る、の?」


私は、必死で。
どうしてか泣きそうになって。

絞り出すように、呟いた。



「別に…怒ってないって…言ったろ?」

「……だって」



全然、来てくれないし。
全然、笑ってくれないし。

全然、…呼んでくれないし。



「送ってくから、早くそれ、作っちゃえよ」

全部、俺のだけど。



哲はそれきり目を逸らし、視線が合うことは、なかった。

私の緊張は、はぐらかされたかのように宙に浮き、奇妙な…音と音の隙間のような、曲線を滑る。



「………ぜ…全部、なの?」

「全部」

「…ほんとに?」

「…全部」




さっきも…同じやり取り、したよね…。