そして私は愕然とする。



「……哲…溜めすぎ…」

「よろしく」



哲は私と職場が同じ。
すなわち鉄工部品加工業だ。

日々、機械油やら煤けた鉄粉やらにまみれる、いわば汚れ仕事。

昔ながらの町工場。

使う機械も、コンピューター制御なんかされてなくて、目盛りと勘による、手作業。

融通は利くが、とにかく汚れる。真っ黒だ。


その仕事着が、二着。
私のも入れて四着。


それはいい。
まだいい。

問題はその他。



「……哲…またパンツ…」

「今更気にすんな」


…いや、気にするとかしないとか…ではなく、また何故こんなにあるのだ、と…。

私は先週も洗ったよね?

毎日換えて、一回も洗濯してないんだね…?



に、と唇のピアスを煌めかせて私のバスルームへ、腕まくりをしながら消えた哲はもう一度。


よろしく、と。笑った。