「パスっパスっ!!」 「こっちまわせーっ」 今日も校庭で、元気な声が飛び交う。 太陽の下、 必死に一つのボールを追いかけていく。 同じユニフォームを着た集団の中から 自然と探してしまう、10番の背中。 「智輝っいれろ!」 私の、大好きなひと。 バシュっ、ゴールとともにブザーが鳴った。