恐怖短編集

そう、道具だ……。


壁を突き破るような道具。


だが、斧やハンマーである必要はない。


洋太は、自分が蹴りつけた壁へ視線を向けた。


蹴っただけでへこむ壁。


例えば、先の尖った棒のようなものを使えばどうだろう?


壁の向こうへ、貫通するだろうか?


洋太は頭をフル回転させる。


例えば、あいつらの持っている棒はどうだ?


黒く、教師が使う指し棒によく似ている。


先端になるほど尖ってはいるが、細すぎて使い物にはならないだろうか。