恐怖短編集

相変わらず嘘の寝息を立てながらも、ソッと薄目を開けてその様子を伺っていた。


男たちは交互に行ったり来たりを繰り返し、必ず一人は見張りとしてこの場所に残っている。


時々聞こえてくる話し声は小さく、とてもじゃないが聞き取れるようなものではなかった。


だが、必ず、必ずどこかに隙があるはずだ。


この檻だってそう。人間が作ったものならば、完全であるはずがない。


現に、プレハブのように薄っぺらいこの壁は、道具さえあれば簡単に突き破ることが出来るだろう。