「え?」


「去年お墓の前で泣かれてた貴方にティッシュを置いてたった女の人を見ませんでしたか?」



そう去年、私はお墓の前に一人でお参りに来た時一人の女の人が紺野君のお父さんのお墓の前に確かに立っていた人がいた。


私はその人にティッシュを上げているのだ。


「…あの時のお嬢さん?」


紺野君のお母さんは目も丸くしながらそう言った。


やっぱり紺野君のお母さんだったんだ。


「そうです」


「は?泣いたの?絶対に泣かなかったお母さんが…?」


紺野君も目を丸くした。