どうして、どうして…グレンさんが?私を毛嫌いして、あんなことをしたグレンさんが… 「…どうして?」 「あ?」 抱き締められながら、彼を見上げればグレンさんは首を傾げ、それに構わず、私は続けた。 「どうして、助けてくれたんですか?」 ただ、純粋に感じた質問にグレンさんは唖然と数秒間だまり、不意に視線を離すと抱き締めていた手を離し、勢いよく立ち上がる。 ・