「……アンタの母さんは躾がなってないなぁ」 笑うあたしに怪訝に思った男が、イライラとしていた。 「あぁ?! ぐっ……」 畳を強く蹴り、飛ぶように男にかかりながら、 竹刀で横っ腹を強く打った。 「全く、非常識なヤローだよ」 ぐらついた男の首に腕を回して力を籠めると、 ピクピクしていた身体から力が抜けた。 畳に崩れ落ちた男を見下ろして、一言。 「土足で部屋上がんな。常識だろうが」