「あぁ?」 何聞いてんだコイツ、みたいな表情で見てくる。 「そんな事で俺の注意を引こうとしているのか。騙されぬぞ」 「そんな小癪な手ぇ遣わずとも後でボコボコにしてやるから。 居るかって聞いてんだよあたしは。さっさと答えなよ」 「小娘が。……居るよ、悪いか」 アッサリ答えてくれた。意外にイイヤツだな。 あたしは唇の端を引き上げて笑った。